How do we translate the subtitles of the A-bomb survivors’ testimony videos? From making up the teams of translation to completion of the subtitles multi-translated.
きょうは、国立平和祈念館の被爆者ビデオについて、NET-GTASがどのような手順で日本語から外国語に翻訳し、字幕として映像に貼り付けられていくのか。半年にわたる作業フローを、2回に分けてご紹介します。
(1)翻訳対象の被爆者ビデオを選び出す
国立広島原爆死没者追悼平和祈念館はこれまでに1200本以上の証言ビデオを制作・保存、そのうち300本余りが広島・長崎の両国立原爆死没者追悼平和祈念館合作の被爆者サイト「平和情報ネットワーク」(http://www.global-peace.go.jp)にアップされています。NET-GTASと祈念館が協議して、その中から1年間に翻訳する対象のビデオを選び出します。2014年度の場合、被爆者5人を選び、NET-GTAS側で英中韓仏独の5言語に翻訳を進めているわけです。5人×5言語=25本の作品をつくるために、翻訳者と監修者による25のチームを編成しています。
(2)国立平和祈念館が日本語の字幕を作る
同祈念館の被爆者ビデオは、1人の被爆者がインタビューに答えるもので、1本平均で約22分。もともと日本人向けに作られており、被爆者の語りは日本語の音声です。映像のタイトルや、話の流れを示す小見出し、エンディングの「企画著作 国立広島原爆死没者追悼平和祈念館」などの表示はすべて日本語です。「日本語版」と呼びます。多言語化に向けて、祈念館はまず音声を文字化し、無駄な表現の削除や方言の修正などをして、日本語字幕を作成します。
1コマごとの字幕の文字数が多すぎると映像を隠してしまうので、適当に分割し、これをエクセル表に時系列で縦に並べます。この日本語が翻訳の原点になります。
(3)翻訳用ワークシート
このエクセル表を改造したものが「翻訳用ワークシート」として、NET-GTASの翻訳者に届きます。翻訳者は日本語字幕の列をよく読み込んで、その右隣に用意された空欄に翻訳語を記入していきます。 (長谷邦彦)
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