「一つになる世界」に向けて

「一つになる世界」に向けて
NET-GTASの集いで司会する池田昭幹事(右)

「一つになる世界」に向けて

In the event held on March 21 hosted by NET-GTAS,
I listened a cantata “Surviving after Hiroshima”
and I thought about “the world where people became one”.
NET-GTASの集いで司会する池田昭幹事(右)
NET-GTASの集いで司会する池田昭幹事(右)

カンタータ「広島を生きぬいて」を3月21日の市民・学生の集い「戦後70年 被爆体験の世界化に向けて」で初めて聴きました。
濱恭子さんの被爆体験をもとにフランスのルネ・マイヤーさんが作曲し、2013年にパリで初演されたそうです。戦争の犠牲者への鎮魂歌であり、希望のメッセージでもあります。
「人々が一つとなる世界に向けて」。カンタータの一節を聴きながら、最近、読んだ毎日新聞のコラム「発信箱」を思い出していました。それによると、各国の首相や大統領経験者が集まり、安全保障などを議論するOBサミットが1997年に、人種や宗教を超えて、人は「全ての人々を人道的に遇する責任を負っている」とした「人間の責任に関する世界宣言」を発表した、とあります。
コラムは、「イスラム国」への軍事作戦を取り上げたうえで、「根本的な解決には至らない。問題の根源は人の心の中に潜んでいるからだ。心の問題と真正面から」取り組まなければならない、と結んでいました。
集会やネットワーク幹事会の司会をして印象に残ったことがあります。翻訳に携わった韓国からの留学生の発言です。被爆者の「心」をいかに表現するか。その思いが伝わるように翻訳できているか。仲間と議論したといいます。言葉の壁を乗り越えて、被爆体験を世界で共有するとは、まさに、こうした努力の積み重ねでしょう。
政治はもとより学問や芸術など、あらゆる知恵を味方にすれば、「人々が一つになる世界」も夢ではないと信じています。(池田 昭  =幹事・京都外大教授)

Follow me!

私の思いカテゴリの最新記事

PAGE TOP