被爆者・久保ミツエさんとお会いして①
京都外大には、2015年度上期の翻訳事業で兵庫県西宮市に在住の被爆者、久保ミツエさん(86)の証言ビデオの多言語化に携わっている学生が3人いる。そのうちの2人と、サポーターの仲間2人が、久保さんから直接お話を聴こうと、西宮市原爆被害者の会の総会にお邪魔した。5月24日のことだった。
参加者4人のうち3人が、その後、感想を語り合った。テーマ別に、3回に分けて、発言を紹介したい。
<①総会で発言の機会をいただいて>
○ジータスの活動のみでなく、サポーターの活動を強調できたのはよかった。
世代継承を念頭に置きながらも、核兵器をなくしたいという思いに年齢や国籍は関係ない。つながりをつくりつつ、みんなで励ましあいながら活動できたら良いと思う。また、こういう場に若者がいること自体が珍しくないようにしなければならない。
○人それぞれ違う文化や考えをお互いに理解すれば、平和に関する理解は深まる。そのためには、自分たちの立場を主張しあうのではなく、お互いを理解しようという寛容さが不可欠に感じた。
○被爆者は本当は体験を話したくない。誰も地獄のような体験を思い出したくないというのは言うまでもないが、さらに被ばくに伴う差別があったし、今でもあるからだ。しかし、実際には多くの人々が語り部をしている。それは、自分たちと同じ思いを、もう二度と、本当に二度と子供や孫にしてほしくないという思いがあるからである。それを私たちはしっかり受け止め伝えていくことが必要だ、と再認識できた。 (つづく)
コメントを書く