学校写真のリレー撮影で素敵な出会い
先日、私の手元に、フランス人の写真家から、数枚の写真が届きました。10月9日に私たちNET-GTAS学生サポーター会議が開いた「広島フィールドワーク報告会」の写真でした。――これは、報告会に飛び入り参加のゲストと私たちの素敵な出会いを示す後日談です。
ゲストのお名前はフランシスコ・ハーパーさん。世界各地を飛び回り活躍されている写真家です。実はわたくしGTASサポーター大西の知人であり、フランシスコさんの訪日と報告会の日程がたまたま重なり、「もしも興味があるなら」とお声をおかけしたところ、駆けつけてくれたのです。
フランシスコさんは、ご自身の平和へのライフワークとして、学校の子どもの写真のリレー撮影という取り組みをしています。仕事として世界各地で写真を撮る傍ら、可能な限りその土地の学校を訪れてその様子を写真に収め、仕上がった写真を次の訪問先へ持って行き、新たに出会った生徒たちにその写真を手にしてもらって一緒にカメラに収める。写真をどんどん次の地へリレーすることによって世界を繋いでいくという活動です。
大変光栄なことに、今回、我々GTASサポーターと報告会参加者も一緒になってフランシスコさんの写真に収めていただき、その平和のリレーに加わったわけです。
フランシスコさんは、「学びの場である学校があるという環境は、平和そのものだ。学校はその国や地域の特色が他の国と比べやすく、どの国も毎回とても興味深い。これを自らの平和への信念としてこれからも続けていきたい。」といったことを話して下さいました。
我々GTASとの繋がりはほんとうに偶然のものでしたが、この平和への共通の想いこそが今回フランシスコさんが京都外大へ出向いて下さることになった一番のきっかけだったと思います。
フィールドワーク報告会のあいだは始終日本語で、内容はほとんど伝わらなかったかも知れません。それでも、私達の根本に共通してある平和への想いによって、言葉はわからなくても不思議な一体感があったように思います。
会場にはGTASと深く交流がある被爆者の花垣ルミさんも姿を見せられ、対面したフランシスコさんはとりわけ感激しておられて、短い間でしたが写真を撮ったり連絡先を交換したりと、とても貴重な交流の機会となったようでした。
この時の花垣さんとフランシスコさんの出会いから、私は、被ばく者の存在の重みは外国の方にも確かに受け止められるということを改めて伺い知ることが出来ました。
届いた写真は、直前にフィリピンで撮影したという子供たちの笑顔を手にした私たちの笑顔が輝いていました。京都外大での写真は、大西洋の島国、カーボベルデ共和国の子供たちに届くようです。
今回のフランシスコさんの訪問は、私に、平和という共通の想いでこれほど言葉を超えて想いが繋がるということを改めて教えてくれました。またそれと同時に「NET-GTASは、言語というとても力強いツールを使って、さらにその平和の想いをより多くの人に伝えていくことが出来る素晴らしい活動なんだ」と、改めてそう思わせてくれるかけがえのない出会いでした。
(大西 綾 =京都外国語短期大学キャリア英語科2年)
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