- ボン大学のホームページに証言翻訳授業発表会の映像公開
ドイツのボン大学で2015年度冬学期に行われた被爆者証言ビデオの翻訳授業の成果発表会の模様が、同大学のホームページに2分30秒の動画として公開されました。
ボン大学では日本語を学ぶドイツ人大学院生5人が、NET-GTASの翻訳事業に協力し、昨年秋からの翻訳授業(クラス担任・田村直子先生)で半年をかけて広島の被爆者・寺沢茂さんの証言ビデオの字幕を日本語からドイツ語に翻訳しました。この冬2月2日、その成果であるドイツ語字幕を付けた映像を学内で公開。「被爆者の声を聴くのは初めて」という受講生たちは、擬音語・擬態語の多い日本語をドイツ語に移し替えるむずかしさや、「ヒロシマ、ナガサキで起きたことをみんなに知ってほしい」という思いを学生仲間に報告しました。
このユニークな取り組みに注目した大学の放送局(uni-bonn.tv)が発表会をビデオ取材し編集。著作権問題などをクリアして大学の公式ホームページに映像をアップロードしたのです。
映像のURLは、https://youtu.be/CtVE54DMUhMです。
タイトルは「ヒロシマの証言を翻訳する」。映像の中で、発表者のキャロリン・ベックスさんはインタビューに答えて「重要なテーマだけに、責任を重く感じた。内容を正しく訳すだけでなく、被爆者の気持ちをきちんと表現するのが難しかった。ほかの授業にはない大事な経験をした」と言っています。また、田村先生は、この授業がNET-GTASという日本の組織(京都外国語大学)と連絡し合って実行されたことを説明し、「学生には大きなチャレンジだった」と述べ、一緒に翻訳指導したハイケ・パチケ先生は「受講生は、作品がインターネットを通じて世界に公表されることを知っており、質の高い作品を作り上げた」とたたえました。
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