ボン大学(ドイツ)と京都外国語短期大学の合同授業

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「ボン大学(ドイツ)と京都外国語短期大学の合同授業」

Bonn University and Yokohama National University carried out a joint class on December 10.
Both classes cooperate with translation of the testimonies of A-bomb survivors of NET-GTAS.

ドイツのボン大学と京都外国語短期大学が、12月10日、テレビ会議システムを使って合同授業(協働学習)をしました。ともにNET-GTASの翻訳事業で広島の被爆者・寺沢茂さんの証言ビデオの字幕を翻訳するクラスです。京都側の会場(836教室)には、NET-GTAS学生サポーター会議の学生2人も参加させてもらいました。
ボン大学は日本語を学ぶドイツ人大学院生4人(クラス担任・田村直子先生)、京都側はキャリア英語科の日本人学生3人(担任・荘中孝之先生)、それにサポーター会議の李東炫(イ・ドンヒョ)君(日本語学科3年)、大西綾さん(短大2年)、そして長谷邦彦NET-GTAS代表が出席。
両クラスは今学期、同じ広島の被爆者、寺沢茂さんの日本語の語りを、それぞれドイツ語と英語に翻訳しています。「どこが難しかったか」双方が事例を挙げ、どう解決したか、話し合いました。
たとえば、擬音語・擬態語。原爆の爆発の閃光「ピカッ」とか、「遺体がゴロゴロ」にあたる英語がないことで京都外国語短大生は困惑した、と言います。ドイツ側は「状況を細かく分けて、それを動詞の形で表現する」などと説明しました。
あるいは、「『(重症の被爆者に)水をやるな』と言われていました」と言う表現について、「誰が言ったのか」とドイツ側が質問しました。日本語では、主語のない文が多いのですが、ドイツ語では主語・動詞・目的語などをそろえないと文として成立しないのです。
このほか、ドイツ側から「日本人は東日本大震災のとき、どんなことを考えましたか?」と質問が出て、李君が「日本の報道は原発事故について、(被害を過少評価して)人々を『安心』するように導いた」と答えていました。

なお、ボンの田村先生のクラスはこの秋、やはり被爆者証言の翻訳を授業で取り組む横浜国立大学(担任・長谷川健治先生、高橋弘司先生)との間でもテレビ会議システムを使って合同授業をしました。その授業では、ビキニ水爆実験(1954年)で被ばくしたマグロ漁船の船員、大石又七さんを横浜側で講師に招いて、ボンの学生と一緒にお話を聴きました。
(長谷 邦彦 =代表)

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