第9回平和首長会議総会(長崎)にサポーター学生3人が招待参加
Three members of the supporters of NET-GTAS were invited by the General Conference of Mayors for Peace in Nagasaki. They argued about the roles of the youth and proposed so many plans to make “nuclear-free world” with the power of cities, towns and village
s.
「核廃絶」をめざし世界7,400を超える自治体の集まる「平和首長会議」が、8月7日~10日に長崎市で第9回総会を開きました。この会議に「被爆者証言の世界化ネットワーク(NET-GTAS)」を支援する京都外国語大学の学生サポーター3人が招待され、「若者の役割」についてさまざまな提案をしました。
招待参加者として親組織のNET-GTASから推薦されたのは、サポーター会議代表の阿比留高広君(22)=国際教養学科4回生と、メンバーの川瀬由希子さん(22)=国際教養学科3回生、高橋尚也君(19)=スペイン語学科1回生の3人。
この総会は、長崎大学を会場に、国内外から約400人が参加。9日午後の会議は「若者の役割」がテーマで、「核兵器のない世界の実現に向けて、次世代を担う若者として今後どのような活動を行っていくか」を話し合いました。阿比留君ら3人は、国内で平和活動に取り組む若者の代表約30人の中に選ばれたのです。
若者たちは6班に分かれ、それぞれの班にヴィトリー・スール・セーヌ市(フランス)、イーペル市(ベルギー)、メキシコ市(メキシコ)、フォンゴ・トンゴ市(カメルーン)、ビオグラード・ナ・モル市(クロアチア)、武蔵野市(日本)の市長が割り当てられ、市長と学生らが地域の特性を生かした平和活動の在り方をグループワークの形で協議し、アイデアをまとめました。
3人はそれぞれ違った班に編入されており、7月初めから班のメンバーとメーリングリストを活用して、自分たちの担当自治体のデータを集め、提言案を固めて当日を迎えました。
9日の会議は2時間半。冒頭、若者グループの代表者による3分間スピーチがあり、阿比留君がその一人としてNET-GTASの活動状況を説明し「私たちはこれまでに被爆者証言の多言語化を88本実現してきたが、平和首長会議は7000以上の市町村が加盟している。各市町村が1本でいいから日本語による証言ビデオを地元の母語に置き換える作業をしてくれれば7000本の翻訳作品が産まれ、一気に世界に広まる」と提案し、注目を浴びました。
首長会議のメンバーや日本の高校生ら約200人が見守る中、演壇上の6つのテーブルで議論。それぞれに活動計画をまとめて模造紙に記入し、プレゼンをしました。
高橋君の所属した武蔵野市グループは、若者の集う吉祥寺界隈を「核兵器の廃絶や平和を願う音楽や映像など芸術の街」とする計画を提案。
川瀬さんが所属のヴィトリー・スール・セーヌ市グループは、若者たちが気軽に平和を語れるようなプレハブ建築の拠点をまず作り、活動の中からショートムービーの作成を積み上げ、日仏合同の「ピースムービーコンテスト」を継続的に開く企画を、打ち出しました。
阿比留君らのフォンゴ・トンゴ市グループは、被爆者証言の多言語化に取り組むにあたって、国の公用語である英語・フランス語ではなく、先住民の言語に翻訳することを提起し、実現に向かう作業フローを提案しました。
「平和首長会議」は1982年6月、第2回国連軍縮特別総会で広島市長が提唱して誕生。2017年8月1日現在、世界162カ国・地域7,417都市が加盟。次回第10回総会は「2020年核廃絶実現」を目指し、2020年に広島で開きます。
(文責・長谷邦彦)
コメントを書く